おひとりさまの休日

svelandski2012-04-15

日 旧暦3月25日 先負 丙午 四緑木星 Olivia Oliver 2 i påsktiden V15 23077日目

電車に乗るとすぐにメモ帳を広げたりする。何故って窓の外に広がる景色は昨日と同じだから。日常の中で電車での移動時間を少しも無駄にはしまいとする自分がいる。それはそれで価値ある時間の過ごし方かもしれないが、一方ではまたなんとつまらないことかとも思う。今日の日曜日は北陸本線の各駅停車の電車に乗って、僕の生まれた町まで北上してみた。それは日帰りの距離にある。電車が駅に停まるごとにわずかの乗客が乗り降りする。窓の外には春の田園風景が広がる。電車が線路を蹴立てるようにリズムを刻む音もなんだか快い。幼き日々の遠足を思い出したりする。カバンのポケットには文庫本も潜ませてあるのだが、とてもそれを広げる気にはなれなかった。旅情とはこういう思いを言うのだろう。故郷のまちに着くと、遠い山の頂には雪の色を残しながら里には春爛漫の花の色があった。おりしも今日から神社の春祭りでもあって、そのまわりには屋台が並び、あたりは人でにぎわっていた。久しぶりに戻った家の掃除とお墓詣りを済ませて夕方ホテルに戻る。夕暮れの田園を一気に突っ切る特急とすれ違う。あのすれ違った電車にはどのような人々の旅情をのせているだろうかと思ったりした。ゆっくりとした休日を過ごさせてもらった。