こぞとやいはん ことしとやいはん

svelandski2014-12-30

火 旧暦 11月9日 先勝 乙亥 三碧木星 Abel Set V1 24066日目

古今和歌集、千歌二十巻(ちうたはたまき)の巻頭を飾る歌は
年のうちに春はきにけり ひととせをこぞとやいはん ことしとやいはん
である。正岡子規に言はせれば、この様な理屈っぽい歌など歌ではないと、多分言ふのであらうが、昔の暦がどんな風であったかを連想させる歌である。ヨーロッパでは日常生活を週単位で数へる。例へば「そのお見積もりは第26週までにお出しします」みたいに言ふ。問題になるのは、第1週はいつかと言ふ定義である。今週は前半は去年だが後半は今年である。在原元方が現代の欧州に生きてゐたなら
週のうちに春はきにけり 今週をこぞとやいはん ことしとやいはん
と詠んだだらうか。そんなことはないと思ふが、答を明かせば、今週はもうことしである。一週間は月曜日から始まり、元旦は木曜日であるから、去年が3日、今年が4日あることになり、今週は2014年の最後の週ではなくて、2015年の最初の週 (V1)である。週単位で見れば、もう2015年は始まってゐるのだ。今年が始まってゐると言ふのに、人手が足りないと言って電話がかかって来て、同居人は夜になって去年の御用納めに出て行った。