キャッシュレス時代

svelandski2016-06-07

火 旧暦 5月3日 先勝 庚申 六白金星 Robert Robin V23 24580 日目

この頃、Facebook や電子メールで「現金は必要です」みたいな連絡を受ける。何のことかと思へば、スウェーデンでは将来、本当の意味でキャッシュレス時代に突入し、あらゆる貨幣が世の中から消えてしまふかもしれなくて、それでは私たちの暮らしは困るから反対しませうといふ署名運動なのである。現在流通してゐる 1 クローネ、2 クローネ、5 クローネ硬貨は来年の6月30日まで通用する。代はりになる新硬貨は今年の10月から逐次出回ることになる。現行の100クローネ札、500クローネ札も同様である。であるから、俄かに貨幣が社会から消える訳ではない。が、お札や硬貨に有効期限があるのは面白い。スウェーデンではタンス預金をする人はまづ居ないと思ふが、日本には現金でお金をたくさん保有してゐる人もあるのではないか。それらがある日を限って紙くづになることを想像してみれば、現金に有効期限を規定するのも一つの政策ではある。僕は東日本大震災の直後、茨城県に居て、停電ながらまだ開いてゐたコンビニで買物をしたが、電子マネーもカードも使ふことができなかった。それ以来、災害への対策として、ある程度の現金をいつも財布に入れておくことも大事かと思った。でも、もし本当のキャッシュレス時代が来たらどうなるのだろう。財布や小銭入れは不要だし、そっちの方が良さそうな気持ちも幾分かある。教会の献金も礼拝中に行はれることはなくなるだろう。レストランで友達と食事した時、レジで個別に支払ふことができる様にしてくれるのだろうか。デジタル通貨のみの新しい時代には新しい物々交換制度が生まれるかもしれない。