トイレの改修工事

svelandski2016-10-19

水 旧暦 9月19日 先負 甲戌 五黄土星 Tore Tor V42 24714 日目

親が残してくれた日本の家に、何ヶ月かして戻ってくる度に、家のうちそとが荒れてひどいことになってゐるのにがっかりする。それでも元気を出して少しづつ綺麗にするが、居なくなればまた荒れる。それを僕は毎年、性懲りも無く繰り返す。古い家の、直したいところはたくさんあるし、欲を出せばキリがないのだが、どうしても我慢できないのがトイレである。床が一段低くなったタイル張りで、スリッパに履き替える度にどこか不潔感がある。小便器とシャワートイレがあるのだが、小便器の方がより不潔に感じられる。毎日いくら丁寧に掃除をしてもその感じが拭えない。僕は小便器を撤去して手洗ひ器に置き換え、床をフロアリングにして高くし、バリアフリーで部屋に入れる様に改造したいとかねてから計画してゐた。数日東京へ行って家をあけるので、この間に工事をやってもらへないかと、近所で大工さんをしてゐる小学校の同級生に頼んだ。旅から帰ってみると、手洗ひ器の設置はまだだが、床貼り、小便器の撤去、シャワートイレの移設は完了して、トイレを使ふことができる状況になってゐた。手洗ひ器設置も、もう少しで完成する。家は汚くなれば誰も住みたいと思はないし、誰も住まなければますます汚くなる。自分がこれから先どれだけ住むことになるか分からない家にお金をかけて良いのか、疑問がないわけではない。でも僕は「それでもりんごの木を植える」の心境で、トイレを直すことを決めた。自分が住むか住まないかは別問題である。家として所有する以上は、少しでも快適な家であってほしいといふ願ひで、トイレを直すことを決めたのである。