立春

svelandski2017-02-04

土 旧暦 1月8日 友引 壬戌 五黄土星 立春 上弦 Ansgar Anselm V5 24833 日目

新古今和歌集 巻第一 は立春の歌で始まる。「立春」といふひびき、何とも生命感にあふれた喜びを感じさせてくれて、僕は好きだ。でも、本を開いてもいつもそこまでで読むのが止まってしまふのが苦しいのだが、5番目は 皇太后宮大夫俊成 の歌である。
けふといへばもろこしまでも行く春を 都にのみと思ひける哉
この時代の人々は地球が丸いことを知らなかったのだと思ふ。遠い外国といへばもろこしくらゐのものだった。それでも春は外国にまでも行くものだといふ発想が大きいのだろう。さういへば
もろこしもあめがしたにぞありと聞く てる日のもとを忘れざらなん
といふ歌もあった。今から思ふと世界は狭かった。南半球ではこれから秋になるなんて当時の人たちには想像もつかなかったのではないかと思ふ。そこで一首。
けふといへばオーストラリアの秋なれば世界は広しと思ひける哉