原爆忌

svelandski2018-08-06

月 旧暦 6 月 25 日 赤口 庚午 六白金星 Alfons Inez V32 25380 日目

73回目の原爆忌。あの忌まはしい原爆の記憶を呼び戻すことはあまり気が進まないけれども、毎年8月6日の広島の日と8月9日の長崎の日とだけは僕らは決して忘れてはならないと思ふ。「原爆はいけない」と人は叫ぶ。その通りだと思ふ。「戦争はいけない」と人は叫ぶ。その通りだと思ふ。戦争で犠牲になった多くの人たちのために黙祷する。僕もまた黙祷する。でも、僕らはどうかすると、この日、その様な形式を踏襲することに満足し、そこで足踏みしてしまふのではないかと思ふ。もう一歩踏み出さなければいけないのではないか。なぜアメリカは日本に原爆を落としたのか、なぜ、もっと早い段階で戦争を終はらせることができなかったのか、そもそもなぜ、日本は無謀な戦争を始めてしまったのか、といふ様な、波打ち際に寄せる波の様に繰り返し寄せ来る問ひかけに、常に新しい気持ちで僕ら一人一人が答へる気持ちを持たなければ、慰霊は慰霊とならず、鎮魂は鎮魂とならず、祈りは虚しく届かぬ声に終はってしまひさうな気がする。